© Nicolas Waltefaugle

フランス 2013マルセイユ現代美術センター

2012.2
マルセイユ
オフィス | 商業 | 文化施設
竣工
5,757
5F / 1BF

アートの地域分権を目的として、1982年に設立されたFRAC(FOND Regional D’ Art Comtemporain)のプロバンス、アルプス、コートダジュール地域での拠点施設。FRACは、若いアーティストの育成、新しいアートの創造を目的とする地域密着型の組織であり、本計画もFRACの理念に従い、従来の閉じた箱としての美術館に代わる、地域に開かれた建築をめざした。

敷地はマルセイユのウォーターフロント地区に位置し、2つの道路に囲まれて、三角形の特徴的な形状をしている。閉じた箱状の展示空間を作るのではなく、マルセイユ独特の狭い路地がそのまま立体化して、その立体化された道路そのものが、展示空間として使用できるという計画とした。コルビュジェはマルセイユのユニテ・ダビタシオン(1952)で同じように路地の共同化を試みた。われわれは、スパイラルという新しい概念を用いて、三次元の路地を表現しようと試みた。コーナー部分と、通り隣地に面して空中テラスを設け、テラスそのものが屋外アートの制作、展示、さまざまな会合、パーティにも使われる多目的空間と位置づけた。

外装には、エナメルガラスを用いて、粒子が集積したようなやわらかなファサードに挑戦した。エナメルガラスのパネルには、それぞれが微妙にことなる角度でとりつけられ、地中海の強い光を、細かい粒子へと分解する。コルビュジェは、プリーズソレイユで光の問題を解決しようと試みたが、われわれは粒子を用いてその問題を解決しようと試みた。「壁のない美術館」とはアントレ・マルローが1947年に提唱したアイディアだが、われわれはこの「あいまいなファサード」を用いてマルローの試みを継続しようとした。

チーム Nicolas Moreau*、Louise Lemoine*、Felicien Duval*、野田 真紅* 施工 HEFI、AMRA、ACTI13、LEON GROSSE、SOLETANCHE、SEDEL、INEO 構造 CETAB 設備 ETB Antonelli 積算 CAMPION 外構 ARCOBA 協力事務所 AGENCE TOURY VALLET パブリケーション 新建築 2014/03 、カーサ ブルータス 2013/11 vol.164 、GA JAPAN 124 、GA JAPAN 101 写真撮影 ©︎ Nicolas Waltefaugle