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#65 December 24, 2024


クロアチアから、Oris Keraterm Awardを頂いた。クロアチアを中心とするバルカン半島でOrisは広く読まれている建築雑誌である。授賞記念の講演には、小さな国であるにもかかわらず、2000人もの聴衆が集まって驚いた。

僕のことを最も早くヨーロッパに紹介してくれた雑誌のひとつがOrisで、因縁のようなものも感じた。クロアチアに呼ばれた時の大歓迎とワインのおいしさは、今でも懐かしく思い出す。その時もクロアチアと日本には特別の相性のよさがあると感じた。国土は決して大きくないが、南北に長くて気候的には多様であり、地形的にも海があり島があり、山があり谷があり、ヒダが多く複雑である。そういう場所で生まれた感性と美意識が、僕の建築を見て、何かを感じてくれたのだと思う。

つけ加えればクロアチアにはヨーロッパでは珍しく、地震もある。今回の受賞と同時に開催されたテーマとして彼らが選んだのは、Minamisanrikuで、東日本大震災で壊滅的な被害を受けた南三陸町の復興のために僕らがデザインした。中橋(2020)と南三陸メモリアル(2022)の模型と映像が展示された。二つの国では国土の美しさというものが、自然災害の多さとつながっていて、残念ながら切り離すことが難しい。壊滅的な被害を受けた南三陸を直後に訪れた時、僕が受けたショックの話をしたら、みんなが深くうなずいてくれた。共感が生まれて、いつもの講演とはまた別の、しんみりとしながら暖かい空気を感じた。あの日以降、いろいろなひどいことが地球を襲ったが、あの日のことを、もう一度思い出した。

Kengo Kuma © Onebeat Breakzenya

Projects東京EDITION銀座&虎ノ門 クリスマスツリー2020年にオープンした東京エディション虎ノ門と、2023年にオープンした東京エディション銀座のロビーに、クリスマスシーズンを華やかに彩る、木でできたツリーをデザインした。 どちらのツリーも、小さな木のユニットを積み上げて作り、それぞれの町のリズムと質感を表現した。 開発が進み、日々変化する若々しい街、虎ノ門では、明るい「森」をイメージした高い天井のロビー空間に、「木漏れ日」が集積したようなツリー … Read More