
オーストラリアの首都、キャンベラの中心にある湖の島に、キャンベラ大学と東京大学で協働して、NAMAKOというパビリオンを建てた。初めて訪れたキャンベラで、都市について、都市計画について、あれこれと考えた。
1912年に実施された新首都のコンペで一等をとったグリフィン夫妻は、このニュースレターでもたびたび登場する、フランク・ロイド・ライトの弟子であり、それを知って観光すると、キャンベラの中に様々なライトのアイデアが垣間見えておもしろかった。20世紀の新都市計画は、ブラジリアで丹下の建築計画でも、基本的には軸をベースにするリニアなパターンを好んだ。なぜなら、同軸上に永遠に拡張していけるという高度成長的拡張指向が、そのベースにあったからである。行く前はキャンベラも「軸」かと思っていたのだが、実は三角であった。三角という幾何学を用いて、同じく軸的であった西欧古典主義を超えようとしたライト、フラー、カーンの系譜に、このキャンベラも位置していたのである。斜線を用いて、軸を超えようとするKKAAの哲学とも、響き合うものがあった。
ロマルド・ジョゴラ設計の国会議事堂(1988)は、この三角形の重要なポイントを占めるが、いかんせん、80年代の空気が強すぎて、ライト、フラー、カーンの流れから、浮いて見える。一番面白かった建物は、旧国会議事堂前を占拠する、アボリジナル・エンバシーであった。テントとバラックが集合するこの場所に歩いていったら、同行のキャンベラ大学の先生達からあきれられた。あんな危ない場所、自分達は一度も近づいたことはないというのである。
アフリカのサハラ砂漠の集落調査の経験から、笑顔で近づけばどんな人でも受け入れてくれるとおもっている僕は、のうのうとこの「大使館」に踏み込み、アボリジニーから、木の葉の煙をあびる儀式に招かれた。この儀式、日本の祭りにすごく似ていた。

秋田の名湯、鹿角市の大湯温泉のための、物販、カフェ、野外劇場、公園、足湯、ビオトープとが一体となった地域交流施設。地域の伝統工芸として知られる「曲げわっぱ」にヒントを得て、リング状のLVL(単板積層材)を構造体として用いた。このリングの集合した透明な構造壁は、パーティションとしても、棚としても機能する。これにより木造の大屋根の下に、プログラムに応じて変化する流動的空間を生成することができた。 Read More
高知と愛媛の県境の「雲の上の町」梼原に、図書館/福祉施設の複合体を梼原の杉を使ってたてた。体育館・こども園が芝生広場をはさんで向かい合い、多世代の交流するコミュニティのコアが生まれた。森の中の町梼原にふさわしい、森のような空間、木漏れ日のふりそそぐ室内を、鉄と杉の混構造で実現した。フラットな床ではなく、起伏のある大地を作り、盛り上がった大地はステージともなって、トークやコンサートなどの様々なイベン … Read More
高密度住宅地の中に、ラセン状の居住空間を挿入した。巨大な階段のような床が、ラセン状に連続して大地と空をつなぎ、その外を、剥いたリンゴの皮のような外皮が、ぐるぐると取り巻く。外皮を構成する木のパネルと緑化パネルは、日差しや視線を和らげるスクリーンとしてリンゴを守ってくれる。 *not available for publication Read More