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Osaka Chair (大阪・関西万博 ポルトガル館内) 5008 Osaka

2024.11
プロダクト | 家具
竣工

Osaka Chairは、2025年大阪・関西万博ポルトガル館のためにAdico社と共同で開発した椅子である。Adico社の象徴的なポルトガル・チェアを、日本の文化的な視点から再解釈したプロジェクトである。

デザインはまず、親しみのあるオリジナルのかたちをどのように変容させれば、「海」と「光」、そしてそのあわいというパビリオンのテーマを映し出せるかを探ることから始まった。水中を貫く光というパビリオンのコンセプトに着想を得て、この椅子は繊細で線的な幾何学構成をまとっている。ロープのように伸びるラインは、パビリオンの吊り下げ要素と呼応し、同時に伝統的なポルトガルの舟のロープも連想させる。

日本建築の原理に導かれたデザインプロセスは「引き算」を基調としている。椅子を構成する最小限の線だけを残すことで、軽やかさ、明瞭さ、そして陰影によってかたちづくられたオブジェクトが生まれた。Osaka Chairは、繊細でグラフィカルな影を床に落とし、周囲の光の変化に応じてその表情を変えていく。それによって、日本的な空間感覚と、パビリオンがつくり出す没入的な環境との結びつきが、より強く意識される。パビリオンと同じ青で仕上げられた椅子は、波のうねりのような動きと、ポルトガルと日本に共通する海洋文化の遺産を静かに体現している。

チーム アンドレ モレイラ トパ リタ 他 協力事務所 ADICO パブリケーション 新建築 2025/12