2年半ぶりに、海外を旅した。ニューヨークで緑の中にたつ吉村順三建築を訪ねてからサンフランシスコに飛び、日本で3日間過ごしてから、ヨーロッパの5か国をまわった。打ち合わせと敷地視察の要望がたまりにたまっていたので、このようなタイトな旅程になった。
コロナの2年半は、日本という限られた場所に合わせて、新たな生活のリズムを作った。北海道や沖縄など、生の自然を直接感じられる場所に新しい拠点ーサテライトオフィスーがいくつか生まれ、そこで自然と接し、自分というものを見直すチャンスを得た。東京でも、つとめて歩くことを心掛け、自分の身体を、少しだけ狩猟採集民的に改造できたような気がする。
そうやってちょっとだけ狩猟採集生活に戻り、野性化した身体が、飛行機に乗るとどんなことになるかが、少し不安だった。とりあえず、体の不調もなく、敷地を訪れ、ミーティングを重ねて戻ってこられたのは、現地でたくさん歩くことを心掛けたからだと感じる。原野に近い「野性」の敷地を汗だくになりながら歩いただけでなく、街の中でも可能な限り歩いた。なぜか僕には「野性」の敷地が与えられることが多い。そのような「野生」を求めるクライアントが次々と訪れる。コロナをきっかけにして、「野性」にとび出していこう、世界じゅうのいろいろな人が考え始めたのを肌で感じた。僕も部屋にこもって考えずに、歩きながら考えることにした。激しく歩けば、コロナ時代に身につけた狩猟採集と、飛行機という鳥になり道具を、上手に組み合わせられるかもしれない。

1924年開校の、世界で2番目に古いインターナショナルスクールの新しい校舎を「木の家」としてデザインした。廊下や通路のような動線空間を極力作らずに、オープンハブと呼ばれる多目的なリビングルームを媒介として教室や特別教室、スポーツ施設をゆるやかにつないだ。それらの中心に太陽光が射し込む中庭のようなアトリウムを配置し、その中心となるLily Pads(睡蓮)と呼ばれる象徴的な大階段は、授業をはじめとす … Read More
群馬県の名湯草津温泉に設けられた一部屋だけの旅館。目の前の草津の名物湯畑に面した1階はレストランとなっている。湯畑にころがる浅間石をそのまま外壁に用い、ランドスケープの立体化を試みた。 湯畑から立ち上あがる湯気を思わせるカーブのジオメトリーに基づいて、現地のマテリアルを配置し、風景との調和を試みた。各階のインテリアにも浅間石のテラゾーや石を砕いてすきこんだ和紙を配置し、湯畑の床に使われている瓦材は … Read More
日本古来より続く和の美意識やライフスタイルを世界に発信することを目的に、隈研吾を中心として「雫雫」ブランドが立ち上がりました。 その最初の作品として「香籠(こうろう)」を制作、3月10日-13日の日程で東京にて開催されるアートフェア東京2022に出展し、その後オークションに出品いたします。 コロナ禍において様々な自由を奪われた今、美しい記憶に色彩を与え、心に安らぎを与えてくれる香りの大切さを再認識 … Read More