草津きむらや
群馬県の名湯草津温泉に設けられた一部屋だけの旅館。目の前の草津の名物湯畑に面した1階はレストランとなっている。湯畑にころがる浅間石をそのまま外壁に用い、ランドスケープの立体化を試みた。
湯畑から立ち上あがる湯気を思わせるカーブのジオメトリーに基づいて、現地のマテリアルを配置し、風景との調和を試みた。各階のインテリアにも浅間石のテラゾーや石を砕いてすきこんだ和紙を配置し、湯畑の床に使われている瓦材は水廻りに使用した。
建築全体に湯畑の物質とジオメトリーを散りばめ、歴史ある草津町の素材感を小さな建築の中に凝縮した。