ADK松竹スクエア
都市に開かれた、劇場型のロビーを持つ、ガラス貼りの超高層ビル。
数軒先の、同じく晴海通りに面して建つ歌舞伎座も、後にわれわれが設計に携わることになったが、両ビルのクライアントは共に松竹であり、松竹が守り続けてきた江戸の歌舞伎文化も、このタワーのデザインに、たくさんのヒントを与えてくれた。
江戸の歌舞伎劇場は、ヨーロッパの貴族文化の中心であったオペラハウスとは対照的な、庶民のための劇場であり、街と一体化した軽やかで、きどらないつくりが特徴であった。
その空間的特質を現代によみがえらせるために、オフィスビルのロビーを、一種の「木の芝居小屋」としてデザインし、超高層のオフィスに、江戸時代の東京が持っていたにぎわい、暖かさを取り戻そうとした。








