© Kawasumi・Kobayashi Kenji Photograph Office

日本 2022DMG森精機奈良商品開発センタ

2022.4
奈良
オフィス
竣工
12,673
6F / 1BF

JR奈良駅の前に、最先端の金属加工技術で知られるDMG森精機の開発拠点をデザインした。
無機質で単調になりがちなオフィスのヴォリュームを、三次元で組まれた立体的な木調のアルミ格子を纏うことで、森の木々のような有機的なファサードが生まれた。
森の木々の枝葉の重なり合いによって生まれる、自然な奥行き感と豊かな陰影により、古都奈良にふさわしいヒューマンで親しみやすいヴォリュームが生まれた。

エントランスホールの壁面にはDMG森精機の工作機械を用いてアルミ板を切削し、最先端の技術を用いて有機的な木目柄を創造した。現代の技術によって、自然の持つ微妙な表情への肉迫を試みた。

多目的な使用を想定した最上階のライブラリーラウンジには、外装のダイアゴナルなジオメトリーが侵入し、日本の伝統を想起させる折り紙天井が連続する空間に、多角形の家具を散りばめ、緩やかに分節された空間の中に新しい自由なワークスタイルに対応した、ランドスケープ的なフレキシブルな空間を用意した。

デザイン監修:株式会社隈研吾建築都市設計事務所

チーム 岡山 直樹、茂中 大毅、間瀬 京子、望月 陽平 パブリケーション 近代建築 2022/09 vol.76 写真撮影 ©︎ 川澄・小林研二写真事務所