鹿田室礼 籐家具
籐(ラタン)家具は、その軽さや曲げ加工の容易さが特徴であるが、その特徴にさらに踏み込んで、「ひとふでがき」のような一本の線デザインで家具全体を統制することを試みた。
線をねじりながらつなげ、細かい切れ込みを入れた籐を従来よりも鋭角に曲げ、座面の端部の籐のファブリックを下地を巻き込んでテーパーエッジではり込めた。それらの新しい技術、ディテールが、籐に新しい可能性を与えた。
メインフレームである籐は、インドネシアで採取したマナウ籐を使用し、太いものはフレームに、細いものは座面としてウィッカー編みや網代編みにし、素材の全てを使い切って、環境に対しても配慮した。