日本 1996森舞台 / 宮城県登米町伝統芸能伝承館
江戸時代から日本に伝わり、今だにコミュニティーの生活とも密着している登米能を上演するための能舞台。コンクリートの箱の中に舞台を設ける明治以来の西洋型の能舞台にかわって、舞台と観客席とが白砂と呼ばれる「空」をはさんで向かい合う、伝統的な能舞台の形式を復活させた。
建築は地元産の木で作られた木造で、さらに建築と町との間を木ルーバーでつなぐことで、町と裏側の森に対して開かれた演劇空間を目指した。小ミュージアムの併設と、観客席の多目的室化によって、コミュニティーの文化コアとなることも期待した。