Incline to Forest East Japan 2012 villa 187.11 m2 森の中の斜面に、いかに建築を着地させるかを考えた。まず斜めの地面と逆勾配に、斜めの屋根を配置し、その二つの斜面の中心、すなわち対称軸にあたる部分に、大きな水平のバルコニーを設けた。そうやって二つの斜面のバランスをとることによって、傾いた地面に、建築を着地させようと考えた。この三つの面を、高さ20メートルの縦の木が貫通する。  斜めのプレートを使って、建築と地面との間にさまざまな対話を発生させることに関心がある。この作品は、そもそも傾いた地面という存在を対象として、この「斜め」という応報を展開したものである。  プランにおいては、L字プランを用いた。ヴィラ建築では自律性が好まれ、正方形や長方形のプランが好まれるが、ここでは自律性を嫌って、L字型プランとした。L字型プランも、広い意味では建築をかたむけたことになるのである。日本の伝統的な雁行プランも、その意味において、かたむいたプラン、斜線を基準とするプランニングである。  L字とすることで、L字の交点の近辺に耐震壁をとることが可能となり、森への開口から耐震要素を排除して、透明性を獲得した。雁行プランもまた耐震性、透明性を両立するための工夫だったことを発見した。 Incline to Forest 東日本 2012年 別荘 187.11 m2 森の中の斜面に、いかに建築を着地させるかを考えた。まず斜めの地面と逆勾配に、斜めの屋根を配置し、その二つの斜面の中心、すなわち対称軸にあたる部分に、大きな水平のバルコニーを設けた。そうやって二つの斜面のバランスをとることによって、傾いた地面に、建築を着地させようと考えた。この三つの面を、高さ20メートルの縦の木が貫通する。  斜めのプレートを使って、建築と地面との間にさまざまな対話を発生させることに関心がある。この作品は、そもそも傾いた地面という存在を対象として、この「斜め」という応報を展開したものである。  プランにおいては、L字プランを用いた。ヴィラ建築では自律性が好まれ、正方形や長方形のプランが好まれるが、ここでは自律性を嫌って、L字型プランとした。L字型プランも、広い意味では建築をかたむけたことになるのである。日本の伝統的な雁行プランも、その意味において、かたむいたプラン、 ...