日本 2023和國商店
東村山のシャッター商店街、青葉商店街の一角にあるタバコ店を緑青銅板で作られた立体的な外壁ユニットを用いて地域コミュニティの拠点となるカフェに改修した。
地域の板金職人(内野友和)の技の結晶である五角形のジオメトリーを持つ緑青銅板ユニット約700枚は、広島の速谷神社で実際に使われていた廃材を加工し、再利用して製作された。自然が生んだ緑青銅板の色味は、太陽の当たり方によって変化し、時間や季節によってさらに表情が変化する。雨の多い日本が世界に誇る繊細な板金技術によって、関東大震災後に数多く建設された「カンバン建築」の自由さと軽さが令和のシャッター通りによみがえった。
内部にも、板金職人が丁寧に折った真鍮の什器、家具を設置し、地方に残る日本のクラフトマンシップの力を発信し、堪能できる場所を創造した。