スイス 2016Under One Roof Project for the EPFL ArtLab
ローザンヌ連邦工科大学(EPFL)のキャンパスの、新しい文化的な核となるArt Lab。 アート&サイエンスミュージアム、テクノロジー・インフォメーションギャラリー、モントルー・ジャズカフェの3つのプログラムからなり、この3つのハコを全長235mの大きな勾配屋根の下に収め、ハコとハコとの間に、孔状の空間を設計、その孔によって生まれる2つの軸線によって、人の流れを整理し、キャンパスの建築群を統合し、再整理した。
日本の慣用句で、多様なものと異質なものが集合し、連帯することを「ひとつ屋根の下に」(under one roof)というが、この建物はまさにその慣用句を建築へと翻訳したものである。構造体、外壁材に、スイスでよく用いられる木を用いることで、従来の大学の建築にはない、温かい空間を作り出した。木でできた柱を両側から鉄板でサンドイッチすることによって、木のやわらかさと、空間の透明性とを両立させた。屋根も、スイスの民家で用いられる石葺きとし、内部のプログラムによって折り紙のように変化する屋根は、光と影によって様々な表情を生み出している。