田園調布せせらぎ館
国分寺崖線は、立川市から大田区まで約30キロにわたる、多摩川が作り出した河岸段丘の連なりである。大田区立田園調布せせらぎ公園は、この国分寺崖線の地形に沿って作られ、ユニークな地形を有する、崖線の自然に寄り添う文化施設をデザインした。
南北に細長い敷地にカフェ、休憩スペース、図書貸出スペース、集会室、多目的室などの部屋を並べ、崖線と向かい合うように120m程の縁側を設けた。各部屋と外部の関係性を紡ぐため、屋根を断面的に分節していくことで、断続的な崖線と呼応しながら、積極的に緑を取り込み、各部屋にいながら崖線の自然を感じる「森の縁側」を作った。