ライトキューブ宇都宮
宇都宮駅の東⼝に、スマートシティのコアとなる、劇場型⽴体広場を中⼼とする複合再開発ビルをデザインした。
従来のハコ指向・容積指向の再開発とは対極的な、広場を中⼼とする文化施設、コンベンション施設を含む多機能型の再開発は、コロナ後の新しい流れであるリアルコミュニケーションの復活、環境志向の街づくりのひとつのモデルとなるであろう。
シークエンシャルに連続する広場は、1階で宇都宮の新しいコミュニティイン
フラとなるLRT と直接に接続され、2 階では、JR 宇都宮駅とシームレスにつながる。さらに3 階の緑の広場は、遠くの⼭々と広場をつなぎ都市と⾃然が再結合される。
施設の外壁には宇都宮の近くに⽯切り場がある⼤⾕⽯を徹底的に⽤いた。フラ
ンク・ロイド・ライトが旧帝国ホテル(1923)に⽤いたことで知られるこの豊かな質感を持つ⽯の特性を最⼤限に⽣かすため、⼤⾕⽯で最もよく⽤いられる30cmを基本寸法とする陰影に富んだ⼤和貼のディテールに挑戦した。この30cmのモジュールを、⽊材を使ったディテールにも応⽤し、複合的な再開発の全体に、ひとつのリズムが響き渡った。
このヒューマンなリズムと⼤⾕⽯と木の質感をベースとして、ウォーカブルでスマートな新しい宇都宮が⽣まれるきっかけを目指した。