ガラス/影
群馬県の山の中に、透明で浮遊するようなゴルフ場のクラブハウスをデザインした。
浮遊感を獲得するため、キャンチレバー構造と吊構造を採用した。9mのキャンチレバーはプレストレス構造の床板によって可能となった。さらに、境界面の上部に大きく庇を張り出すことによって、庇が作る影の下にガラスの皮膜そのものを消去し、緑の中に浮遊する感覚を生み出した。単にガラス張りにすれば内と外の境界が消え去るわけではなく、そのガラスを影の中に配置する事によって、内、外の境界は消去される。様々な密度を有するアルミルーバーが作る影によって、様々な明るさを持つ「場」が、空間の中に生成される。