赤城神社
空に開かれた「坂」の参道の頂に、原初的な屋根と柱だけの社殿がある。緩やかな坂を上り体が上昇し、社殿を介して自然の中に体が解放される感覚の中で、人々は神々しさを感じることが出来るのではないか。
その感覚をいざなうような神社をつくることを考えた。社殿は、白木の檜角材の角を正面にして並べた「連子格子」の外装によって外部環境との関係を制御し、屋根は2枚の板を互い違いに重ねて並べた「大和葺き」を鋼板屋根によってつくり出した。
マンション棟は、社殿や社の木々と一体化して境内全体を包み込む存在となるように、社殿の大和葺きに呼応した、白木を感じさせる柾目の表情を与えた「大和張り」のアルミスクリーンと、自然の秩序と多様性が感じられる配列でさまざまな方向を向くL形のアルミが、光や視線の変化によって驚くほど違う色を見せ、社殿の連子格子や参道の木々の陰影と呼応する「アルミアングル手すり」による表情を与えた。
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