鹿田室礼ショールーム
日本の貴重な伝統工芸のひとつである「八女すだれ」の技を100年以上継承する、鹿田産業の工房併設のショールームをデザインした。竹や籐(ラタン)の素材を空間デザインに翻訳し、空間自体が素材の力強さと可能性を伝えることを目指した。
竹すだれは、エントランスのアーチ状の光天井として、御簾のような間仕切りとして、小部屋の壁や家具、照明の素材として、様々な形で空間を構成している。
籐(ラタン)は、照明カバーやパネル展示のファブリックとして、その柔らかさを生かした「ひとふでがき」でデザインした家具の優美な線として、空間に彩りを与えている。
その空間全体をまとめているのは、66 mの長さの大すだれであり、天井にトルネード状に上りあがるすだれが、竹と籐の空間を包み込む。