オーストラリア 2019The Exchange
シドニーのダウンタウンの中心、ダーリング・ハーバーの中心にたつ、「木のコミュニティセンター」。
周囲の高層集合住宅群とは対極的な、広場と一体化した、低層でやわらかく、温かい建築をめざした。
アクティブなストリートシーンコミュニティーの日常に溶け込めるように、1階のマーケットには、開放可能なガラススクリーンの内部に、フードカーがランダムに配置され、木製のスパイラル状のファサードは、広場まで延長されて、広場に日陰を作るパーゴラとなっている。上階には保育園、市民図書館、レストランなど、コミュニティの必要とする機能が配置され、各階のフロアプレートをシフトすることで、各階のビュー、テラスの住宅に変化をつけている。
周囲の高層ビルとは対極の表情をもつ、糸をぐるぐると巻いたパターンで構成された木スクリーンは、アコヤ材を曲げたものをランダムに配置してパネル化し、そのパネル同士を現場で重ね合わせ、ジョイントが見えないような形で取り付けている。
インテリアには蚕のマユのようなやわらかな空間が生まれ、鳥の巣のようなプリミティブなファサードで、大都市の中にオアシスが出現した。