日本 2010安藤百福記念 自然体験活動指導者養成センター
青少年の郊外活動の指導者を養成するための建築を、森の中に計画した。森の中にリニアなストリートを置き、ストリートに沿って多様な機能を貼り付け、その全体を単純な屋根で覆った。森の中の長い屋根の下で様々な活動―――運動、学習、食事、睡眠が、ランダムに繰り広げられるような、自由な複合体をイメージした。
金属板で葺かれた屋根を森の樹木となじませるため、300mmのリフを立ち上げて、樹木のような立体感のある陰影に富んだ屋根をつくることができた。
さらに金属板自体に3つの異なる色を与えることで森の樹木のもつ多様な色彩に建築を近づけようと試みた。また室内を貫通するストリート状の通路を、地形に沿って上下させ、森の中の散歩道のような大地と一体化した体験をつくることができた。