日本 2005萬來舎継承空間
谷口吉郎とイサムノグチがつくり上げた空間(新萬來舎)を新しい法科大学院の建築の屋上に移設して再生した。
一枚の半透明の幕を用いて、再生された建築の「生々しさ」を消そうと試みた。夢の中で過去という時間が白い霧の中に霞んで見える状態をつくりたかったのである。かつての新萬來舎の間仕切りをこの白い膜で置換した。その結果、現実/記憶/映像の中間的な空間、宙づりにされた風景が出現した。庭園はフランスのランドスケープデザイナー、ミシェル・デヴィーニュによる。「新萬來舎」のかつての庭をデジタル処理して獲得したパターンが、屋上空間に転写された。