©Daici Ano

日本 2013Extend to Forest

長野
レジデンス
竣工
53
1F

既存のコンクリートのラーメン構造躯体を再利用して、その上に軽やかなヴィラをのせた。重たい基礎の上に、軽く、薄い断片をのせることで、空間を森に向かってのばそうとしたのである。ここでは、既存躯体と森との間に介在する、クラウド状の存在を、建築と定義しようと考えたのである。

森の中にのびていくためにはすべてのエレメントが薄いことが大切である。まず薄いバルコニーを森の中にのばしていこうと考えた。床は徹底的に薄くなくてはならない。45mm厚の超高強度繊維補強コンクリートでバルコニーの床下地を作ることで、合計87mm厚という、極端に薄い床が実現できた。
屋根においてもまた、軒先の見付けを20mm厚に絞り、森の中へとのびていくような、薄い屋根を実現できた。

ヴィラにおいては、伝統的に自律的であることが、求められた。パラディオのロトンダにおいてもコルビュジエのヴィラ・サヴォアにおいてもしかりである。しかし、森の中において、本当に必要なのは自律性ではなく、森とひとつになることであり、建築自体が森と身体との媒介となることである。

*not available for publication

チーム 横尾 実、山路 哲生* 構造 中田捷夫研究室 設備 森村設計 パブリケーション 新建築住宅特集 2014/09 、GA HOUSES 135 写真撮影 ©︎ Daici Ano