日本 2023Itomachi Hotel 0
霊峰石鎚山を水源とする清らかな水「うちぬき」(自噴井)がいたるところで湧き出す清水の街、西条市にコミュニティーのハブとなるゼロエネルギーホテルを設計した。
2016年から東京大学の隈研究室が中心となって、水をテーマとした新しい環境都市「糸プロジェクト」のマスタープランに着手し、地元と密着した緑の環境都市作りをスタートさせた。地域住民とのワークショップ、若手建築家を対象とした個々の建築のコンペを開催し、そのプロセス自体をベースとして「糸」のネットワークを構築していった。
その「糸」のネットワークのひとつのノード、象徴として、地球環境の問題解決を超え、コロナ後の新しいライフスタイル交流拠点として、このホテルをデザインした。
地域に開かれたレセプション棟と宿泊棟とを完全に分棟とし、その間に清水の湧き出す「うちぬき」を囲うように大きな「庭」を作り、「庭」は屋外のリビングルーム、イベントのパフォーマンススペースとして活用される。
ホテルの定義を「庭」の概念を用いて拡張しようと試みた。
設計協力: 齊川拓未建築設計事務
内装設計: Dugout Architects