虫塚
鎌倉の禅寺、建長寺(1253年創建)の境内にたつ、虫を供養するための透明なモニュメント。従来の、石やブロンズで作られた「重たいモニュメント」を反転しようと試みた。解剖学者で虫収集家としても知られる養老孟司先生の発案による。
虫篭をイメージしてデザインしたステンレスメッシュ製のケースを、40個、スパイラル状に積み重ね、虫が天へと飛翔する姿を再現した。ステンレスメッシュの上に、左官職人挾土秀平が、ガラス繊維を混ぜた現地の土を吹き付け、透明でありながら、温かくやわらかい特殊な質感が生まれた。