“Analogy of Couture – Constructing Garment / Knitting Architecture”
日本 2022

特別展示:『被覆のアナロジー —組む衣服/編む建築』

2023.4
東京
パビリオン | 展示
竣工
200
1F

ファッションブランドEZUMiを手掛ける江角泰俊氏とのコラボレーションによる展示。
重く硬い建材ではなく軽く柔らかな布を用いて江角氏の「組む衣服」と対話する「編む建築」を仕立てることを試みた。
様々な布を試す中で、循環するモノづくりのプロセスに共感し、再生繊維素材「TUTTI® BOARD」を採用することにした。この素材は、本来廃棄処分となる衣服や生産過程で生じる端切れを細かく裁断して成形したフェルト状のポリエステル繊維であり、使用後も同様の工程で再成形することで半永久的に再利用ができる。
しなやかな生地にパターンを引いてスリット状に切れ目を入れることにより、柔らかく空間を包むヒューマンスケールの三次元曲面が立ち上る。素材自体にほとんど伸縮性は無いが、編み目状の構造はニットのように伸縮し複雑な形状にも追従する。使用後は折りたたんで人力で移設できるので、場所に縛られずに再利用することが可能である。
布のように肌触りの柔らかな素材を編むことで、身体と環境に優しい建築と衣服の中間領域が生まれた。

チーム 喜多 啓、山本 生馬 施工 有限会社 KuRoKo パブリケーション 日経アーキテクチュア 2023/03/09 No.1235 写真撮影 ©︎ IMT、 ©︎ 有限会社 KuRoKo