イタリア 2010Ceramic Yin Yang
Exhibition title: Interni Think Tank (Milano Salone 2010)
Venue: Cortile Bagni, Universita Ca’ Granda, Milano, Italy
2010.04.13 – 2010.04.24
Installation
展覧会: Interni Think Tank (ミラノ サローネ 2010)
会場: ミラノ大学中庭 / イタリア、ミラノ
2010.04.13 – 2010.04.24
インスタレーション
ミラノ大学の中庭 (1456) のためのインスタレーション。
中庭は、現実の世界と、もうひとつの別の世界とをつなぐ「孔」であった。与えられたミラノ大学の中庭の中心には、医療用の浴槽が残っていて、このくずれかけた「孔」をもう一度開くこと、すなわち別の世界へと通じる回路をもう一度開くことがこのプロジェクトの目的である。
そのためにわれわれは中庭を対角線状に2分割して、そこに薄いスクリーンを垂らした。スクリーンはスーパーオーガンザーという名の特別な布で作られ、長さは50mである。1㎡ 2.7gという布の重さは、通常のオーガンジーの約10分の1の軽さで、「世界で最も軽い布」とも呼ばれている。この存在感の希薄な特別な布は、その向こう側に透けて見える世界を、霧のかかった、もうひとつの現実、もうひとつの世界であると感じさせる不思議な力がある。
スクリーンのこちら側には割られた白いタイルがしかれ、あちら側には、白い玉石がばらまかれる。その地面の処理によって、「加工された世界=現実」から、「生の世界=自然」をのぞきみるという体験が可能となる。その分割によって、この中庭全体がわれわれの世界と、もうひとつの別の世界をつなぐための「孔」となるのである。分割された世界が孔によって、再び結ばれるのである。特別な布と地面の処理によって、世界はこちら側 (陰) とあちら側 (陽) 、という2つに分割される。