日本 2008開花亭 sou-an
福井を代表する老舗の料亭に透明で軽やかなアネックスを追加した。瓦屋根のある重厚な旧館に対して、軽やかなガラスボックスを対比させた。ガラスボックスはクサマキの木で作られたランダムな格子で覆われ、そのランダムな格子パターンは、室内のデザインにも反復された。このパターンはランダムでありながら、日本の建築や着物に用いられた伝統的パターンをも想起させ、またブレースとして外壁の補強となっている。この木格子で覆われた透明なボックスは、かつて福井市のにぎわいの中心であった浜町の路地に面して配置され、店のにぎわいは格子を介して通りにあふれ出し、浜町復活の基点となった。