シャンシャー 上海メゾン
20世紀初頭の上海の雰囲気を伝える、1909年に建設された赤レンガのクラシックな建物の中に、雲の様なやわらかく、軽やかな空間を作り出した。立体成型した半透明の特殊な布を天井から吊ることで、外側の固い赤レンガと対照的な浮遊感のある柔らかい空間を作り出した。
エルメスのデザインと中国人の職人とのコラボレーションによって生み出される「上下」のプロダクトは、伝統的な技術に根ざしながら、アジアのデザインの新しい方向を感じさせてくれる。赤レンガと、現代のテクノロジーが可能にした特殊なファブリックの組み合わせは、「上下」のコンセプトを建築へと翻訳したものである。ファブリックによって作られた洞窟状の空間は、中国の自然の象徴である太湖石でできた洞窟のようだとも指摘された。