Cocon Karasuma 古今烏丸
KKAAで2004年にリノベーションした歴史的建築物の、二度目のリノベーション。
「天平大雲」のパターンをのせたガラスファサードに穴をあけ、「WOOD-CLOUD」と名付けた木製のパネルを、枝が交差するように組み上げて、挿入した。木のパネルが京都の町とアトリウム空間をインテグレートし、烏丸通に温かさとヒューマンスケールを与えた。
烏丸通に直交するアトリウム空間では、天井を取り外して自然光を導入し、室内にありながら京都の路地空間の風通しのよい雰囲気を再現した。
コロナ禍後の時代に求められる商業施設の在り方を見通し、開放的で自然を感じられる緑の空間となったアトリウムは、京都の町の間に差し込まれたオアシスのような場所に生まれ変わった。
1938年のビル竣工当初より大事に使われてきたイペ材のパーケットフロアは、部分的に更新したが、色味にバラツキを与えることで、元のパーケットフロアのイメージを継承し、90年の時間の流れを引き継ぐことができた。